sppc666のブログ

写真とは「真ヲ写ス」こと

背景重視だった頃

2005年6月撮影

 エキゾチックな顔立ちですが、純国産の方です。いまはなきアート系電子書籍サイトRopLibでは、わが「たぬき写真工房」の主力モデルの一角を占めた人でした。手足の長いスラッとした姿から長身だと思われることが多かったけれど、実際には150cm代前半の、小柄な人でした。

 この時期は背景重視で露出決定していました。レフで光量不足を補ってはいるのですが、人物はアンダー気味になっています。心の師と仰ぐ人から「日昼シンクロ禁止令」が出ていたので、ストロボは使いません。使うと「楽すぎて勉強にならない」といった主旨で発せられたもので、数年間、愚直に守っていました。そのおかげで、レフで光を起こすことと、単体露出計の使い方を覚えました。

 ポートレートというと、大口径レンズで背景をぼかしたバストアップや顔アップばかりを撮る人もいます。ブログに類似カットをズラズラ並べ、見る側が飽きてしまうことを一切考えていないような人ですね。そういう人にかぎって「ポートレートの王道」みたいなことを言う。やってることは一つ覚えの背景ボケボケ。そういう風潮への反感から、背景重視に走っていたのです。

 いまは考えを改めておりまして「背景を殺さない」くらいですね。活かさず殺さず、また、臨機応変で撮り分けていくようにしております。