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写真とは「真ヲ写ス」こと

写真はイメージです

2002年7月撮影

 オリンパスのC2100UZというレンズ固定式のデジカメで撮りました。この時期、私の撮影技術は初級を過ぎて中級に差し掛かったくらいだったでしょう。その程度の腕前だったくせに、個人撮影なんかしてやがったんですよ。いまの私からすると、20年前の自分は生意気だと思えます。

 写真を組むなんてことは意識せず、ただ撮りたいように撮っただけですね。なんの工夫も感じられません。感じたままに撮るだけで「作品」になるのは、ごく一部の天才だけでしょう。凡人は、過去の作例から模倣できることを採り入れたり、いくつかの技法を組み合わせたり、さまざまに工夫して、考えて、独自性を創っていかないとイケナイわけです。技法は学んで真似できるものですから、いくら修得したところで自分の個性を獲得したことにはなりません。凡人が自分らしさを表現するのに必要なのは、技法を選択したり組み合わせたりして工夫することだと思っています。

 閑話休題。この写真を撮った20年前、苦い思い出があります。個人撮影の被写体として報酬を支払って撮影したなかの一人が、ネット掲載するなら撮影料とは別に掲載料も請求したいというので言われたとおり支払ったのですが、一年も経たずに「引退するので掲載した写真を削除して欲しい」と、公然の場で要求してきたのです。

 不審に思って調べてみると、そのモデルは以前にも「引退」しており、何度か名前を変えて活動していたことがわかりました。また、日販や東販といったメインの流通に乗らない(一般の書店には並ばない)雑誌に、きわどい姿で写真が載っていたりしたのに驚きました。さらに驚いたのは、著名な写真家の作品撮りにモデルとして起用されていたりもしたのです。まあ、自慢したくないだろう過去と、誇るべき実績とが混在していたわけで、そりゃあ名前を変えたくもなるだろうなぁ、と思ったものです。

 請求された掲載料を支払った以上、こちらとしては写真掲載を取りやめる義務はありませんし、むしろ違約金を請求したいくらいでしたが、掲示板という公然の場で繰り返し何度も削除を要求され、あまりに煩わしいので要求に屈してしまったのは、いまも苦い思い出になっています。絶対ダメですよ、デタラメな要求に屈するなんて。

 今回、掲載したのは、そのことが起きた同時期に撮影した、というだけの写真です。