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写真とは「真ヲ写ス」こと

営業写真館でロクロクが多く使われていた理由

2004年10月撮影

 中判6×6(ロクロク)で撮りました。馬鹿にならないフイルム代と現像代がかかるのに、よくもまあ、こんなスナップ的な撮り方をしたものだと、われながら思います。

 営業写真館でロクロクが多く使われていた理由のひとつは、上から覗いて撮るからだと教わりました。撮影の姿勢は、両脇を締めてカメラを胸の前に持ち、お客様に向けて御辞儀をするようにファインダーを覗いて撮ります。

 よくある35mmフイルムの一眼レフで人物を撮る場合、縦位置に構えます。右手を下に構えるとカメラマンの顔面をカメラが隠してしまうのが、どうにもよろしくないのです。ときおり両目を使う場合があるからです。ファインダーから被写体のおさまり具合を見ながら、画面外のものにも気を配らねばならないとき、両目を使います。そういう具合で、右手を上にカメラを構えると、どうしても肘が上へ行ってオラオラ撮るぞ、みたいに威圧感が生じてしまいます。七五三のお子様などは、たださえ見知らぬオジサンが怖いでしょうから、威圧しちゃイケマセン。

 その点、ロクロクは縦も横もない真四角です。手持ちでも、三脚に載せても、御辞儀をするように撮るのは同じです。難点は、ハイアングルで撮りづらいことです。やろうと思えば出来るのですが……

 ハイアングルから見下ろし気味に撮ると、フイルムにはこんな具合に写っています。

 プリズムが無いロクロクのファインダーは、左右逆像になります。モデルの動きを追うには、かなりの慣れが必要です。で、ハイアングルから撮るときは、カメラの天地を逆さまにして頭上に持ち上げ、ファインダーを下から見上げるわけです。見上げたときに天地は合っているかのように見えますが、フイルムには逆さまに写ります。もとより左右が逆に見えることもあって、被写体に動かれると追い切れるものではありません。

 このあと撮影機会が増えていき、中判フイルムのランニングコストを負担しきれなくなってデジタル一本になりましたが、中判ならでは立体感は、なかなかデジタルでは再現できませんから、たまには使ってみようと思っています。

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