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写真とは「真ヲ写ス」こと

超絶級の雨女

2006年7月撮影

 山を登ったりキャンプする人たちは「梅雨明け十日」といって、梅雨前線が去ってから十日間くらいは晴天が続くことを知っています。私もキャンパーだったので、7月下旬は天候の心配がない時期だと思い込んでいました。この写真を撮影した日も、梅雨明け宣言から十日も経っていない時期で、まさか雨に降られるとは思ってもいませんでしたが、ほんの少しだけ不安はありました。

 このお姉さん、伝説の雨女なのです。

 私がスタッフとして企画した撮影会に御登場願ったときは、嵐を呼んで開催を断念する羽目に陥りました。都内で撮影したとき、雨雲レーダーの画像を見ながら雲を避けて郊外へ移動していると、都心から雨雲が追い掛けてきました。

 この日も「梅雨明け十日」の期間内だったにもかかわらず、朝から薄雲が天を覆いはじめ、海岸についた頃は小雨が降り始めました。おそるべき雨女効果です。カメラとレンズは防塵防滴なので、多少の雨なら故障はしません。なにぶん、いまはなき電子書籍サイトRopLibで盛んに活動していた時期なので、ドシドシ撮らないと制作が追いつかないという事情もあり、撮影を強行したのでした。

 近くに雨宿りできるような建物とて無く、着替え用テントは一人立つのが精一杯の狭さだし、水着で過ごすには風が肌寒く、湿気で髪型が乱れ、ポツポツと小雨に打たれ続ける不愉快さがありながら、このお姉さんは、そういう悲惨な状況を楽しめちゃう人なので助かりました。この日も「さすがアタシ」と言って雨女パワーを誇示しつつ、アハハ……と笑っていたのでした。