似たもの同士でしたかね
2004年10月撮影
いまはなき電子書籍サイトRopLib向けの撮影です。被写体は一般社会の人でしたが、もうすっかり下火になっていたネットアイドルに遅まきながら参入してきました。もう20代の半ばでしたから、とても可愛らしい顔立ちでしたが、これから芸能界を目指そうというのはチョット無理なので、あとになって「若い頃の記念」として、産んだ子に自慢できるような写真を撮ってあげたいと思いながらの撮影でした。
遅すぎるというのは私の方こそで、このとき既に40代の半ばでした。いまから修行を重ねても撮影技法は覚えられるでしょうけれど、写真のセンスを磨くことでは10代から写真に取り組んできた人たちに敵うわけがありません。写真学校とかプロ用貸しスタジオのアシスタントで若い頃から修行して、それで芽が出なかった人は淘汰され、競争に生き残った人たちがプロですからね。
遅咲きでも大成するかどうかは、活動ジャンルにもよるでしょう。
たとえば童謡歌手とか演歌歌手だったら、40代でデビューしても遅くはありません。カメラマンだって陶器や漆器などの古美術品を専門に撮るというのであれば、みっちり照明の当て方を勉強することで、そのジャンルのプロになれたかもしれません。けれどもグラビア系は、読み手を被写体に擬似恋愛させようとするわけなので、恋愛の機微をわかっていないとエモーショナルな写真は撮れません。恋愛を知るには自分で体験するのが早道だと思いますが、40代ともなりますと、ねぇ……。
いまから思えば、このお姉さんと私は遅咲きということで似たもの同士だったのかもしれませんが、なにかと相性が合わず、なかなか残念でした。
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A4サイズ 巻きカバー表紙 全96頁 3000円（送料込）
「たぬき写真工房が、いまはなき電子書籍サイトRopLibで活動していたのは2004年から2010年くらいの時期でした。その頃はグラビア系の電子写真集を有料で配信していました。RopLibがサービス終了となってからは、商品と呼べるようなものを世に出しておりませんでしたが、昔とった杵柄とやら、久々にグラビア系に挑戦します」（巻頭挨拶より）
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