sppc666のブログ

写真とは「真ヲ写ス」こと

相性は不思議なものです

2003年5月撮影

 組み写真を習い始めたことを切っ掛けに、自分の作風を変えようと足掻いていた時期に撮影した写真です。一応、組めるくらいのバリエーションを撮れています。モデルが何度も撮った相性の良い人だったのに助けられていたのでしょうね。

 

 相性とは、実に不思議なものです。

 このモデルさんは一般女性で、けして仲が悪いということは無かったけれど、会うのは撮影に限っていました。撮影の合間に喫茶店で休憩することすらありませんでした。それでも写真は良いのが撮れましたし、また撮影に来てくれるのだから、私が嫌われていたわけでもないでしょう。撮影を離れたときの距離感は、むしろ疎遠だったと感じていましたが、良い写真が撮れたから満足していました。

 

 この撮影のあと、いまはなきRopLibという電子書籍サイトで活動し始め、いろいろな人を撮るようになりました。腹の底では「あまり親しくなりたくないタイプだな」と思ってしまうようなモデルさんでも、シャッターを切る呼吸がピッタリ合って、撮れた写真も悪くないどころかむしろ良いということがあります。これは相性としか言いようがなく、好きとか嫌いとかは関係ないのであります。

 とても良い人柄で、撮影後に飲みに行ったりするほど親しくさせていただいていながら、どうにも相性が良くないモデルさんも前にいました。アップを撮ると瞬きして半目になるし、全身を撮るときはヌルヌル動いてシャッターのタイミングが掴めない、呼吸が合わないことこの上ないような人でしたが、トモダチづきあいするには最高でした。でも相性が悪かったのです。

 いままで撮ったなかで誰と相性が良かったかを考えると、この方が一番でした。